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1999.4
ローヤルカリビアン社は今まで慣れ親しんできたRCCL ( ロイヤルカリビアンクルーズライン ) から現在のRCI ( ロイヤルカリビアン・インターナショナル)と名を改めた。
その理由は彼等が当初スタートしたカリブ海を中心とするクルーズから世界レベルへとビジネスを転換させるためであった
。RCCLは現在アメリカにベースを置く“ロイヤルカリビアン ”と“セレブリティ ”の2つのクルーズラインの親会社として両ラインを見守り今後2つのクルーズプロジェクトの全てを任される。
セレブリティクルーズラインを買収した目的とは
RCIがセレブリティ社を買収したのには幾つか理由がある。
「それはRCIとセレブリティにはお互い必要とされるものがあったからです。」と広報担当のグロリア・ヤカルソ氏。
RCIは3~4日から12日間のクルーズを行っておりアメリカ人をはじめ世界各国の幅広い層に高い支持を得ている客船会社である。
それに対しセレブリティの方はプレミアマーケット(高級層 )という、より高品質なサービス、食事に重点が置かれている客船であるので、そのもの自体のプレゼンテーションはお互い異なる。そのためRCIは将来においてセレブリティを得ることで、現在RCIが抱えている客にとって必要とされるものの多くを得ることができると考えていた。さらに2つの客船はお互いに非常によくマッチしており、そのことでそれぞれの客にスムーズに販売できるとも考えていた。
買収後も両社の客船は2つの異なったブランドとして料金やイメージとも変えることなく販売されていく予定だと言う。 写真をクリックすると拡大表示することができます。
“セレブリティ”の客船は「5スターのダイニングサービスを提供している客船 」としてもうすでにそのイメージは確立されており、彼等の上質なサービスは大きな特徴である。また客船センチュリーより採用された“アクアスパ ”も非常に成功しているプログラムのひとつだ。さらにセレブリティ社の小規模で高級感を持ったラウンジ大きな魅力となっている。
一方“RCI”ブランドの客船達は、より“アクティブ ”(行動的 )な傾向にあった。
「今回の買収は従来のブランドイメージはそのままに、お互いの魅力を取り入れることで、お客様のサービスに反映させることができ、経済的な面を考慮しても非常に効率がよいものでした。」と氏。
また両者には新しい試みとして“クルーズ2000マッチ ”と呼ばれる新予約システムが導入されることになった。
このシステムはインターネットによる予約システムで、例えば日本、アメリカまたは他の国であろうともメイン予約センターへアクセスができ、代理店が得る客船料金が世界同一となることで今まで以上の割安感を客に提供できることを可能にしたと言う。
新造船「ボイジャー・オブ・ザ・シー 」について
RCIのニューシップ“ボイジャーオブザシーズ ”がいよいよ今年11月にデビューすることになった。
ボイジャーについてはもっぱら世界最大の客船ということばかりに話題が集中しているようだが、船内のパブリックスペースやアクティビティ等が従来の客船とは大きく変化したこともこの客船の見所である。
例えばベランダを設けたアウトサイドキャビンの数は現存の客船の中では最も多い。またロイヤルプロムナードはたくさんのお店やダイニング、アクティビティが設けられたメインストリートエリアであるが、客船のインサイドキャビン(全室でない)からは窓を通して、そこを見下ろすこともできるというようにユニークなアイデアも随所に加えられた。
「RCIのお客様の多くは従来のように寛ぎをお求めになられ、またより長い時間を客船内で楽しまれ色々なことを体験なさりたい方々なのです。」客船初ともいえるロッククライミング、そしてスケートリンクといった今まで以上にアクティビティに溢れたパブリックスペースはそんなマーケットに対応するものとして船上に登場した。 写真をクリックすると拡大表示することができます。
ボイジャーは14万2000トンというサイズゆえにパナマ運河の通過やヨーロッパの港を訪れるのには大き過ぎるため一年を通しカリブ海クルーズに投入されることになる。
ボイジャーのデビューに際し、RCIはカリブ海クルーズのベースともなるマイアミ港のターミナル4と5に3500万ドルという巨費を投じ新ターミナルの建設も進めているところだ。新ターミナルでは空港と同様なバーゲージ(ボストンバック等 )受け渡しシステムが新たに導入されると共に、ターミナル内のエアーラインデスクが設けられたことで、直接飛行機のチェックインを可能となり、約3千人からなるボイジャーの乗客の下船がスムーズにこなせるよう努められた。
また寄港地においても同様な理由から港の設備にも定評もありかねてより人気の高いジャマイカ、コズメル、ハイチの3島が選ばれた。ハイチのラバディーに関しては沖合にアンカーを降ろし、テンダーサービスによるものなのだが、ギャングウェイを増やし特大テンダーを使用することによってスムーズな上陸を可能としている。
ここ数年の客船産業の変化について
「クルーズ産業は他の産業と比較してもまだ歴史の浅い方かもしれません。
それはすべてのバケーションマーケットにおいて、クルーズがまだ一般の方々にそんなには浸透していないことからもおわかり頂けるのではないでしょうか。 写真をクリックすると拡大表示することができます。
我々は現在多くのディストネーションについても模索中ですが、将来そんなディスティネーションもやがて途方もなく急速に必要とされる時が近い将来やってくるであろうと確信しております。
我々は両ブランドを合わせて9隻の新造船のオーダーをし今後とも積極的なマーケット開拓に努めていくつもりでおります。」
ライバルは
「私たちのライバルというのは他の客船というよりも、例えば、スキーリゾート、陸上のカジノ、ホテルベースのバケーションと言っていいでしょう。
もし、お客様が今まで以上にクルーズジングをバケーションのひとつとして選んで頂けるようになったとしたならば、我々のサービスはビジネスをする上でかなり良いところまできていると確信します。」
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