1998.8
1920年代にはエバーグレース港は青々と草木の生い茂った湿地帯に囲まれ“ベイ・メイプル”(自然の湖)と呼ばれていた。
40年代に入ると港は客船のために最初に便宜が計られたのをきっかけに客船港としてもとても重要な港となった。
現在エバーグレース港は3つのエリアから成り立っている。まず北側には3つの乗客用のターミナルとコンベンションセンター(見本市などが開催できるスペース)、そ して2500台の駐車場を備えられ、また真ん中側には7つの客船専用のターミナルとやはり1000台収容可能な駐車場を持っている。そして南側は客船のオペレーションセンターの他、コンテナ船、タンカー貨物船などのために設けられたエリアがある。
それら全てを合わせると46もの船舶のドック(停泊スペース)をエバーグレース港は所有していることになる。彼等のドックには大きく別けて2通りの使われ方がある。
例えば、客船がドックにいない週半ばはクレーン車がドックの端から端へ荷物を移動する主に貨物船のための時間となる。そして週末には豪華客船ターミナルとして周辺貨物も整理され美観を損なうことなく多くの乗客を迎えている。地理的に言えばフォートローダデールは南を“マイアミ”に北を“ウエスト・パームビーチ”といった2大リゾートエリアに挟まるという特殊な環境にありながらフォートローダデール自身も美しい町並みやビーチなど美しい景観を持っている。
また他の港にはない素晴らしいホテルやレストラン、ショッピングセンターを備え、その他にもメジャのベースボール、バスケットボール、フットボールなどが身近で観戦できたり、そして常時クラシックから現代感覚溢れた音楽、バレー、オペラなどといった幅広い芸術作品にも触れることもできる。古くからフォートローダデールは多くの方達に愛されている街である。 客船会社にとってエバーグレース港を利用する最大の魅力はカリブ海クルーズへのアクセスにとても恵まれているということだろう。例えば、平均するとひと月に27隻の客船がドック入るが、そのうち2隻の客船(シーエスケープ、ディスカバリー)が毎日バハマへのクルーズを行っている。
南フロリダではエバーグレース港だけがこのショートクルーズを運航している。
例えば北へ250マイル(400キロ)離れたカナベラル港はバハマへ行くのには距離的にいえば限界ギリギリといったところなので本格的なカリブ海クルーズを楽しむのには、十分な地理的条件を満たしていない。
その点エバーグレース港を起点とした場合、カリブ諸島の最も近い島で約200マイルといった距離の近さなので、顧客でもあるホーランドアメリカライン、セレブリティ、プリンセスクルーズのように10日前後のクルーズを提供する客船会社にとってはまさにその港のロケーションは大きな魅力だ。
また交通の便で言えば空港から港までわずか5分程で到着でき、大都市の港のように渋滞の煩わしさもなく到着できるのも大きな魅力1年々客船は大型化傾向にあり、何千人もの乗客の移動を限られた時間でこなさねばならぬのが客船を抱える港にとっての最大の課題だ。港と空港の両局側は両区間の将来においての交通渋滞問題を改善するよう構造基盤経費として1.5億ドルの予算が見積もった。「地元政府はモノレールによるシステムを検討しているようですが、 客船ドッグ入りするのは主に週末に集中しておりますので道路の拡張システムの方がより経済的で無駄のないものというのが私どもの考えです。」とエバーグレース港乗客担当のアラン・ケフラー氏。 空港局側もこの数年民間機の離着陸の増加に伴い、空港滑走路の拡張を計画し、港は約4億ドルの収益分を地元経済の活性化のため投入したと言う。そのうちの約25%は客船によってもたらされたものだ。「数年後にはエバーグレース港は計10の客船ターミナルを所有し、超大型客船もカバーすることが可能な港となることでしょう。約90%の乗客は飛行機を利用してフォートローダデールに訪れております。そのことを考えれば空港と港は今後とも良い信頼関係を築き上げてゆくことが必要とされます。」と氏は両者の関係を強調した。
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