ABB of cruise-ok

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アジポッド ABB社

2001.6

推進システムでもあるアジポッドが客船市場に登場し今年で3年目を迎えようとしている。今や大手客船会社の多くが新造船への導入に向け動き始めている。時代の要請を受けトレンドとならんとするそのシステムの魅力を探ってみた。

アジポットとは船舶が搭載する推進システムのひとつである。今までのものと大きく異なる点は電気エネルギーを動力とすることと、それ自体が360度可動するために舵の役割も果たし以前の推進システムにはないスムーズな操作性を船に持たせることを可能とした。特に狭い港や荒れた海域での状況下で真価を発揮し現在高い信頼性を備える推進システムとして注目されている。またアジポッド搭載により乗客にとっての特に大きな変化とは客船が速度を上げて航海する時だ。通常そのよう状況では騒音、振動が発生し、乗客は不快を感じることが多いのだがアジポッドを使用した客船の場合、船内は依然静けさを保ち穏やかな中での航海を可能にさせた。その理由はスクリューを回転させているアジポッド部と船体間(エンジン部)が大きく離れていること、そしてスクリューの早さを切り替えるギアーボックスがないからだと言われている。実際、航海時に計測したデーターによると、アジポッドを使用時のほうが通常のものより騒音が約35%減という数値が出ている。これは初心者の乗客よりむしろ何度も船旅を経験している乗客の方がその違いをハッキリ感じ取れるのだそうだ。アジポッド搭載のメリットは他にもある。搭載した客船(カーニバル社のイレーション)での実際のテストによると、通常のシステムとの比較で同スピードでの走行の場合アジポッドを使用した方が約8%も電力消費が抑えられ、これにより燃料消費量が12%下がることがわかった。このことは同条件(同じエネルギーの消費)でもしアジポッドを使用した場合、より速いスピードが出せると共に、通常より燃料燃焼(排気)の少ない環境に優しい推進システムであることをも証明された。
ABB社の前身でもあるフィンランド(ヘルシンキ)をベースとした会社の設立は1890年のことであった。彼等はもともと電気システムをメインとする会社で船舶や陸上の工場のためにそれらを供給していた。アジポッドが彼等の会社で最初に開発されたのは1987年のことであった。そして実際に船舶に使用されたのは1990年。最初の導入はスカンジナビア地方を走る小さな船だが、そのころはまだ試作段階といった状況であったそうだ。その後タンカー、砕氷船に使用され、そして1998年初めてクルーズ船(先ほどのイレーション)に搭載されることになった。現在アジポッドは業界で一躍注目され、ABB社にとっても客船マーケットは大変魅力的なマーケットとだとマーケティングマネジャーのクルト・リジェゥトロム氏言う。 「客船会社は客船によりスピードを持たせることが要求され、また私達は今後のトレンドがディーゼルエンジンから近い将来ガスタービンの“電動システム”になるであろうことを予想しております。」 


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