WEDING of cruise-ok



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1999.10


ウエディング・フォー・ユー “ア・ウエディング・フォーユー社”が手掛ける船内ウェディング数は年間約1500組。彼らは特にこの業界の先駆者的存在としても知られている。
“ア・ウエディング・フォーユー社”がクルーズの世界に初めて関わりを持ったのは現社長でもあるカレンアナエメリーさんが父親の仕事を手伝うため南フロリダでウェディング・ロケーション・コーディネートをスタートしてから数年後のことであった。旅行会社からの依頼で客船内でのウェディングの手配をしたのがその最初だ。WE01.jpg
その時の客船はホーランドアメリカ社のウエステルダム。その後カーニバル社、ロイヤルカリビアン社、セレブリティ社、コスタ社、NCL社等からの依頼を次々と受け、1987年本格的にクルーズ専門にウェディングを扱う会社 “ア・ウエディング・フォーユー”は設立された。
今や“クルーズ・ウエディング”は殆どの大手客船会社が扱う人気のプログラムともなっているが“ア・ウエディング・フォーユー社”は現在の船内ウエディングの基礎を築いた会社とも言えるであろう。
 「当初新郎、新婦たった2人だけの手配からスタートした我々のクルーズビジネスはだんだんと新郎新婦の両親、親戚、友人も加わる大掛かりなものへと変わり始めていきました。」と彼女。
特にアメリカ人に“船内ウエディング”が受け入れられたのには幅4000キロ以上にものぼるアメリカという広大な大陸ゆえのお国事情もあったようだ。
「例えば職場をテキサス(アメリカ中部)に置くある男女が結婚することになったとします。男性側の出身地がニューヨーク(アメリカ東部)で、一方彼女の方はロサンゼルス(西部)、そして両者の友人のほとんどがテキサスといった距離的問題に遭遇した場合、誰もが頭を悩ませるのが式を挙げる場所なのです。そんな時カップルに近い人間から両親や友人達にバケーションも兼ね全く異なった場所でウェディングをしてはどうかといった提案がなされるケースが増えているのです。」そこで浮上するのがクルーズでのウェディングというわけだ。 
「またアメリカ人が抱く結婚への意識変化が20~30年前のものと大きく代わったこともこのビジネスを後押ししたようです。」と彼女。
最近のアメリカ人の若者たちの中にはウェディングにかつての世間体を重んじた大がかりなパーティータイプのものを避け、実質的で自分達らしさを求める傾向にあるのだとも言う。
例えば6千ドル(70万円)以上WE02.jpgの大金をウェディングに費やすならば、節約に努め家を買う頭金にしたほうが賢明だと思う人達や、またウェディングを親しい友人達や両親と一堂に合わせる絶好の機会と考えている人も増えているのだそうだ。
実際クルーズでのウェディングは確実に彼らに心地よさと感動をもたらしその人気を得始めている。また客船会社もウェディング・グループに対し特別料金を設定し始めたこともクルーズウェディングが多くの方々に注目される要因ともなったと言う。 
クルーズウェディング・プログラムには、客船内でまたクルーズの寄港地でハネムーン・セレモニーを行うものの2通りがある。
そのひとつとはクルーズの出航前、客船が例えばマイアミやフォートローダデール港にまだ停泊中にセレモニーを行うというもの。
これはその後ゲストも共にクルーズを楽しむことができるものであるが、また場合によってはゲストの方のセレモニーに参加のみでも可能といったように彼らのスケジュールに合わせた柔軟なプログラム造りもなされ始めている。
またもうひとつは寄港地でのウェディング・セレモニーである。特に魅力に溢れた個性豊かな島、または美しい花々で覆われたロマンティックなところがロケーションとして利用され、非常に思い出に残るセレモニープログラムとしてこちらの方も人気も年々高まっていると言う。
 “ア・ウエディング・フォーユー社”が手がけるウエディングは旅行会社からの詳細な情報によってそのイメージ作りがなされていく。
例えばどの客船で、またディスティネーションはどこなのか。屋内、屋外どちらがお望みなのかなど、可能な限り希望に沿ったものに仕立てていくのだそうだ。
「だいたいが新婦側の希望に添って構成されていく場合が多いものですが寄港地でのセレモニーの場合、全てがリクエストに答え作られたものなので、我々にはスタンダード・パッケージというものはないのです。」 さてウェディング・セレモニーの時間自体はだいたい15分ほど。
後の時間は簡単な披露宴となる。
式はカップルの生まれた国の法律にもとづいたもの、例えば日本人の場合日本で結婚された証明になるものさえ用意していただければ、アメリカでも公正なものと見なされセレモニーを挙げることができるのだと言う。そして後日、地元裁判所発行の結婚証明書の手続きを彼らがしてくれることになる。
ウェディングは宗教を問わず、もし彼らがウェディング公認の牧師を頼んだ時、カトリック、プロテスタント、パピティスト、ルター等、あらゆる種類のクリスチャンのウェディングにのっとり式が進められ、もしそのカップルがクリスチャンでなければ、牧師は“ジーザス・クライスツ”について語らないこととしているのだそうだ。 客船が訪れるエリアが増えるに従い、彼らの手配する範囲も広域なものとなり常に新しいネットワーク作りが求められていると言う。
現在彼等のスタッフはフォートローダデールに4人がアラスカ、オーストラリア、ハワイ、カリブ海の島々など、各寄港地にコーディネーター、スチールカメラマン等、5人がひとチームとなり彼等の仕事の手助けをしていると言う。
「以前他の人達が同じビジネスを試みようとしたことがあります。
しかし彼等は成功にはいたらなかったようです。
そういった意味では我々はこの仕事でそして今までやってきたことに大変誇りを持っております。」